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【2024年度版】基本情報技術者試験の難易度は低下傾向?試験内容や合格率を徹底解説!

基本情報技術者試験の難易度

 基本情報技術者試験の難易度は変化しています。初学者の方でも正しい方法で学習すれば、合格を目指すことができる資格です。

難易度の変化やそれに伴う合格率の変化、IT未経験の方でも合格できるコツについて本記事でお伝えします。

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基本情報技術者とは

基本情報技術者試験は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が運営する国家資格のひとつです。
デジタル人材の登竜門ともいわれる資格で、 取得によりIT関連の基礎知識やスキルに加え、論理的思考力やマネジメント力があることを証明できます
デジタル人材とは、デジタル技術を用いて組織の成長やビジネスに新たな価値を提供できる人材を指し、 企業の競争力強化や事業成長に欠かせないことから、現在日本では非常に需要が高い人材となっています。
2023年4月に受験対象がITエンジニアを目指す方からデジタル人材を目指す方に広がったばかりなので、今後デジタル人材としてスキルアップしたい方にとっては、早めに基本情報技術者を取得するとライバルが少なく、評価されやすくなるでしょう。

基本情報技術者試験の難易度

基本情報技術者試験は、情報処理技術者試験の中ではレベル2にあたります。これは「基本」「基礎」にあたるレベルの資格、試験であるということを意味しています。そのため、ITエンジニアとしてご経験のある方にとっては、問題が難解・複雑すぎるということはありません。ただし、全くのIT未経験者となると、基本をすべて学ぶ必要があるため、大変な勉強量が必要となるのも事実です。

試験の内容と合格基準

基本情報技術者試験は科目A試験(旧午前試験)・科目B試験(旧午後試験)の二部で構成され、いずれも1000点満点中の600点以上が合格基準です。科目A試験(旧午前試験)はITパスポートに合格できるだけの知識があれば対策はそれほど難しくはありません。科目B試験(旧午後試験)は応用的・発展的な問題となるため、難易度はやや高くなります。

科目A試験はテクノロジ系、マネジメント系、およびストラテジ系の3つの分野で出題されます。それぞれの分野の出題範囲は、以下のとおりです。


テクノロジ系 : 基礎理論・コンピュータシステム・技術要素・開発技術
マネジメント系 : プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント
ストラテジ系 : システム戦略・経営戦略・企業と法務

上記すべての分野から問題が出題されます。

 テクノロジ 約37問~38問
マネジメント 約7問~8問
ストラテジ 約15問
60問

配点を考えると、科目A試験ではテクノロジ系を押さえておくことが合格のカギとなります。

 

科目B試験は情報セキュリティ関連、データ構造及びアルゴリズムの2つの分野に分かれています。それぞれの配点割合は下記の通りです。

 情報セキュリティ関連  4問/20問中
データ構造及びアルゴリズム 16問/20問中

 

科目B試験はデータ構造及びアルゴリズムの出題割合が高く、合格を左右する分野です。そのため、効果的な対策が必要になってきます。

難易度の変化による合格率の推移

制度改正前後の合格率の推移は以下の通りです。

20234月の制度改正後は通年受験になったため、受講者数の表示が各月になっています

制度改正後、急激に合格率が高くなっていることがわかります。以前は午後試験(現:科目B試験)の長文問題が受験者の多くを苦しめていましたが、新制度では大問形式の出題から小問形式のコンパクトな出題形式に変更され、出題範囲もアルゴリズムとプログラミング(擬似言語)と情報セキュリティに絞られたため、対策がしやすくなり、難易度が少し下がったと考えられます。

また、20234月以降のIT業界経験年数別の合格率を見てみると、経験がないまたは2年未満の方の合格率が高くなっていました。

5年以上前の合格率が2030%であったことから、初学者にとって基本情報技術者試験の合格は難しいと思われがちですが、ここ数年で難易度や合格率は変化しています。より初学者の方でも挑戦しやすくなったと言えるでしょう。

難易度はやや高めだが、IT未経験でも合格可能

制度改正があった2023年4月以降の全体の合格率は47.8%です。以前に比べると合格率は高くなっていますが、半分以上の方は不合格となっているので難易度はやや高めだということを認識しておきましょう。
しかし、あくまでもDX人材に必要である「基本的な」知識や技術が問われる試験であり、事前に出題範囲も公開されているので、しっかりと対策をすれば未経験からでも合格を目指せます。具体的な勉強法については次の章で解説します。

ITパスポートとの違いと共通点

基本情報技術者試験の合格率は47%前後であるのに対し、ITパスポートの合格率は約51%となっています。合格率でみると大差ないですが、ITパスポートは情報処理技術者試験の中のレベル1なので、基本情報技術者の方が難易度は高いです。
どちらもシステム開発やプログラミング、マネジメントや法務など、幅広い知識が問われ、試験範囲が重複している部分も多いので、未経験の方はITパスポートに合格してから基本情報技術者を受験する方が学習はしやすくなります。受験を検討する際には、今の自分のITレベルと資格を取得する目的をよく考えて選ぶようにしましょう。

基本情報技術者とITパスポートの違いについては以下の記事で詳しく比較しています。
基本情報技術者試験とITパスポート試験の違いとは。どちらを取得すれば良いのか

基本情報技術者試験の勉強法

基本情報技術者試験の難易度はやや高めですが、未経験からでも合格を目指せるものだと解説しました。合格するために、具体的にどのような対策が効果的なのでしょうか。

基本情報技術者試験に必要な勉強時間

基本情報技術者試験に合格するための勉強時間は、ITに関する知識、経験がどれくらいあるかによって変わってきます。以下、具体的な時間を見てみましょう。

※詳細には個人ごと必要な学習時間は異なるため、あくまで目安としてお考え下さい。

情報系の知識や経験が全くない

初学者が基本情報技術者試験に合格しようと勉強する場合、約200時間の勉強が必要になるといわれています。情報系の知識を幅広く要求されるため、しっかりと時間をかけて学習する必要があります。一部の問題を除き「基本」が問われる試験のため、覚えなくてはならないことの量が多いイメージです。

情報系の経験があり、基本知識がある

情報系の企業で働いている場合や、情報系の学校で学んでいる学生の場合は合格までに約50時間の勉強が必要といわれています。この勉強時間は知識の量によっても変わってくるため、あくまで目安です。重要な項目、例えばデータ構造及びアルゴリズムなどは重点的に学習する必要があります。

とは言っても、なかなかこれだけの勉強時間を確保するのは難しいですよね。
効率的に合格を目指すには、eラーニングを利用した学習がおすすめです。BizLearnのeラーニングの勉強時間の目安は125~135時間です。初学者でも効率よく、すき間時間を利用して勉強することができます。

詳しくは、以下の記事をご参照ください。
未経験から挑む基本情報技術者試験。必要な勉強時間はどれくらい?

基本情報技術者試験の学習方法

前述したように、基本情報技術者試験は科目A試験(旧午前試験)と科目B試験(旧午後試験)に分かれています。
科目A試験については、毎年約5割が過去に出題された問題と同じようなテーマの問題が出題されているというデータがあります。基本情報技術者試験の合格基準は6割以上なので、よく出題されるテーマの過去問が解けるようになれば、合格は目前ということになります。

過去問の出題率のデータやよく出るテーマ問題の見分け方は以下の記事で解説しています。
【2024年度版】基本情報技術者試験の合格を左右する過去問の学習方法 | eラーニングならBizLearn

過去問を解くことで、時間配分や出題傾向を把握することができるので、科目A試験の対策としては一番効果的な方法と言えます。

科目B試験については、出題問題の難易度が科目A試験よりも高く、受験者の大きな壁となります。科目A試験は暗記で解ける問題が多いのに対し、科目B試験は疑似言語を用いたプログラムの問題が頻繁に出題されます。プログラミング知識やアルゴリズムに対する理解を深めていくことが重要です。また、短い時間で正確に問題を正解するために、読解力も必須です

以下の記事で科目B試験対策について解説していますのでご覧ください。
【令和4年最新版】基本情報技術者試験のB試験(旧午後問題)対策は?旧試験との変更点・勉強方法を解説! | eラーニングならBizLearn

科目A免除制度について

通常、本試験では科目A試験と科目B試験をまとめて受験します。どちらの試験対策も同時並行で行う必要があるため、効率的かつ計画的な学習が求められます。
学校に通いながら、仕事をしながらだとそんなに広い範囲を同時に学習するなんて無理だよ・・・と思っている方は科目A免除制度をぜひご利用ください。

科目A免除制度とは、IPAが認定するeラーニングや講座の修了者が「科目A試験免除に係る修了試験」を受験できるという制度です。
事前に科目A免除試験に合格しておくことで、以降1年間は科目A試験(旧午前試験)をパスして科目B試験(旧午後試験)のみで本試験の受験が可能になります。
科目B試験(旧午後試験)の勉強だけに集中できる環境を整えられるため、合格の可能性を大きく引き上げられます

当社が運営するeラーニング「基本情報技術者試験 合格ナビ付 総合対策コース(新試験対応)」は、IPAより認定を受けた講座です。修了によって科目A免除修了試験が受けられることをはじめ「新制度に対応した学習が可能」「受講中は専任チュータに何度でも質問・相談が可能」など内容やサポートも充実しておりますので、ぜひご利用ください。

基本情報技術者試験に合格するメリット

基本情報技術者試験の合格を目指すメリットを3つご紹介します。

ITに関する基礎知識や技術が身につく

基本情報技術者試験はITエンジニア・デジタル人材向けの資格です。この基本情報技術者試験の合格に向けて勉強するということは、IT技術者として働くための基礎知識や技術を体系的に学ぶということです。広い試験範囲を学ぶことで、情報技術の全体像を掴むことができるでしょう。

また、基本情報技術者試験に合格すれば、IT技術者として最低限のスキルは持っていると証明できます。IT関連の仕事に就く場合には、入社前に基本情報技術者試験を取得していれば、入社後の業務が円滑になるでしょう。

さらに、ビジネススキルの取得という観点でも有用な資格です。経営やマネジメントに関する知識も学べるので、他部署とのつながりなど含め、すでにIT関連の仕事をしている人にとっても、学びなおす意義のある資格となっています。IT関連の業務に従事し、本資格未取得の場合には、受験して損のない資格です。

 企業によっては資格手当がもらえる

これは企業によって異なりますが、特にIT関連企業では、情報系の資格保持者に対して手当てが出ることがあります。試験合格時に手当てが出る場合と毎月の給料に加えて手当てが出る場合、昇進・昇格の条件となっている場合などがあります。IT関連企業にお勤めの場合は、そういった仕組みがあるか、ぜひ一度調べてみてください。

 就職や転職にも活かしやすい

これからIT業界で働きたいという場合には、基本情報技術者試験の資格はITスキルを証明できる資格です。企業によって見方は違いますが、客観的にある程度のレベルが保証されるため、就職や転職にプラスに働きます。

また、ITエンジニアにとってはスキルアップや収入アップ、キャリアのために転職を行うことは一般的です。さらに、労働人口の減少と業務へのIT導入の加速が影響し、IT技術者の求人が増え続けており、ITエンジニアの転職市場の活況に拍車をかけています。この転職においても、基本情報技術者試験は客観的に保持者のスキルを保証してくれる資格となるため、持っていることで評価者を安心させられるでしょう。

 基本情報技術者試験の受験者層の変化

基本情報技術者試験の受験者数はほとんどの年で年間10万人を超えています。では、その受験者はどのような層で構成されているのでしょうか。

2023年度の受験者のうち約30%は学生です。情報技術系の専門学校で在学中に資格取得を推奨され、基本情報技術者試験に挑み合格することで、特にIT系企業への就職に役に立てているのもその一因でしょう。また、上位の試験である応用技術者試験では学生の割合は約13%ですので、基本情報技術者試験は比較的学生の比率が高いといえます。情報技術者の基本となるべき試験、資格というレベル感も影響していると思われます。

残りの約70%の受験者が社会人です。社会人受験者のうち、4割以上がIT系の業種または業務についていると回答しており、IT系の業種、業務では基本情報技術者試験の資格が重要視されていることがわかります。新入社員が内定者研修期間中に学び、入社後に受験することや、昇級の条件としても利用されていることも、受験者数が多いことの一つの理由となっています。

令和5年度の受講者を業種別にみると、以下のようなデータになりました。

僅差ではありますが、IT業界経験者よりも未経験の社会人・学生の方が合格率が高いのは驚きです。

この結果から、いまの基本情報技術者試験はIT未経験の社会人や学生の受験者が非常に多く、幅広い基本知識を問われるということもあり、未経験でも合格できる試験だということが証明できます。

まとめ

制度改正があった2023年4月以降の基本情報技術者試験の合格率は47.8%です。受験対象がITエンジニアからDX人材へと広がったため、以前と比べると合格率は高くなりました。難易度はやや高いですが、IT未経験の方でも合格を目指せる国家試験です。
しかし、初学者や文系の方にとって、一から情報技術について独学で学んでいくことは険しい道のりです。
そんな学習をサポートする方法としてオススメなのがeラーニングの活用です。場所と時間の制約なく勉強ができることも含め、他の学習方法と比べて大きなメリットがありますが、一番のメリットは一部のeラーニングはIPAの認定を受けており、受講することで科目A試験免除制度を活用することができることです。科目A試験免除制度を活用すれば、科目A試験(旧午前試験)を1年間免除することができ、難易度の高い科目B試験(旧午後問題)の学習に集中することができます
特に初学者や文系の方は、合格への負荷を減らせる方法として活用すべきおすすめの制度です。

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