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プロジェクトマネジメントの仕事の9割!?PMBOK®のコミュニケーション・マネジメントとは?

プロジェクトマネジメントの仕事の9割!?PMBOK®のコミュニケーション・マネジメントとは?
BizLearnでは、eラーニング「プロジェクトマネジメントのためのコミュニケーション技術」を提供しています。プロジェクトマネジメントにおいてコミュニケーションが仕事の9割を占めるといわれます。例えば、チームへの情報伝達、ステークホルダーとの進捗報告、など上げればきりがありません。このように、プロジェクトマネジメントの業務の中でとても重要なのがコミュニケーション・マネジメントであり、PMBOK®(ピンボック)でも10の知識エリアの一つとして規定されています。本稿では、コミュニケーション・マネジメントとはなにか、そのプロセスの詳細などをご紹介します。ぜひご参考にしてください。

コミュニケーション・マネジメントとは?

コミュニケーション・マネジメントとは、PMBOK®に「プロジェクトとステークホルダーの情報ニーズが、資料の作成と、効果的な情報交換を達成するために意図された活動を通して満たされていることを確実にするために必要なプロセス」と規定されています。つまり、プロジェクトに必要な情報収集やステークホルダーへの報告、指示などです。
コミュニケーションには多くの目的があります。ここで代表的な目的をご紹介します。
  • 要求事項の収集
  • プロジェクトの状況報告
  • プロジェクトの支援依頼
  • チームスタッフへの指示
  • チームスタッフからの報告
  • 調達先などとの交渉
また、ステークホルダーは、チームスタッフだけでなく、クライアントなどさまざまな人を含み、いろいろな活動を通して、プロジェクトマネージャーはさまざまなステークホルダーとのコミュニケーションを計画し、監視・コントロールする必要があります。

コミュニケーション・マネジメントの作業

具体的にコミュニケーション・マネジメントの実施作業がどのようなものがあるのかをご紹介します。

【計画】コミュニケーション・マネジメント計画

コミュニケーションで重要なのは、その場その場での場当たり的なコミュニケーションをするのではなく、誰とどのようなコミュニケーションを行うのか計画することです。そのために必要なのが、コミュニケーション・マネジメント計画です。ここでまとめるべき情報はどのステークホルダーが、どのような情報を、いつ頃必要としているのか、その情報をどのように共有するのかなどです。プロジェクトでは、さまざまな組織から人が集まり、進められるケースが多くあります。このようなプロジェクトを成功に導くためにはステークホルダーをしっかり理解し、コミュニケーション・マネジメント計画書を作成します。
コミュニケーション・マネジメント計画書にまとめる内容は例えば以下の通りです。
  • 誰がどのようなコミュニケーションを求めているのかなどのコミュニケーション要求事項
  • どのような情報なのか、どれくらい詳細なのかなどコミュニケーション内容
  • コミュニケーション担当者
  • どのように情報を伝達するのかなどの情報伝達手段
  • 情報更新や会議の頻度を決めるコミュニケーション頻度
  • 共通用語集

【実行】コミュニケーション・マネジメント

コミュニケーション・マネジメントではコミュニケーション・マネジメント計画書に沿って実際にステークホルダーとのコミュニケーションを行います。コミュニケ−ション・マネジメントで重要になるのは、コミュニケーション技術です。ただこちらから一方的に伝えるのではなく、相手が理解できるように伝えること、相手が理解したかを確認することなどが必要です。
また、コミュニケーションの手段はひとつだけではありません。書面での報告もあれば、口頭で話すこともありますし、メールでの連絡もあります。コミュニケーションを伝えるべき相手との関係性や伝える内容を把握した上で、あらゆる方向・手段を用いたコミュニケーションを確保することが求められます。
また、近年テクノロジーの進歩に伴い、コミュニケーションの方法は従来のようなものだけでありません。プロジェクト管理ツールやグループウェア、共有フォルダなど様々な方法が増えています。従来の会議や書面、メールに加えて常に新たな技術トレンドを追い様々な手段を活用しましょう。
実際にステークホルダーとのコミュニケーションの結果から、うまく行かなかった場合などからの教訓などを反映し、コミュニケーション・マネジメント計画書を常に改善していくようにしましょう。

【監視・コントロール】コミュニケーション監視

監視・コントロールプロセスで必要になるのが、コミュニケーション・コントロールです。コミュニケーション監視では、実際に計画書通りのコミュニケーションが行われているのかを確認し、評価します。ステークホルダーのニーズが満たされているのか、双方がしっかり理解されているのかなどを行います。コミュニケーション監視には顧客満足度調査やステークホルダー関与度マトリックスなどを用います。
コミュニケーションが円滑に動いているか否かは、特に作業パフォーマンスに現れます。パフォーマンスが悪い場合、コミュニケーションが上手くいっていない場合が高いです。このようにコミュニケーションの現状を把握し、改善策を検討することが求められます。

コミュニケーション・マネジメントのポイント

最後にコミュニケーション・マネジメントのポイントをご紹介します。コミュニケーションを進める上でポイントとなるのが誤解への対処です。ステークホルダー間での誤解などを解消することが求められます。PMBOK®では、このような誤解を解決する施策として5Cという考え方を紹介しています。

5C

5Cとは、欧米の書面でのコミュニケーションを元にコミュニケーションの誤解を解消するために考案されたものです。下記の5つのポイントの頭文字から来ています。
  • Correct(正しい文法・記述)
  • Concise(簡潔表現、過剰な言葉の削除)
  • Clear(明確な目的と読み手にあった表現)
  • Coherent(わかりやすいロジック)
  • Controlling(言葉とアイディアの流れをコントロール)
5Cを意識することにより、情報伝達の際の誤解解消に繋がるため、覚えておくといいでしょう。

まとめ

コミュニケーションは、プロジェクトマネジメントでとても重要な要素です。しかし、あまり意識せずその場あたりで対応してしまっている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、プロジェクトを成功に導くためには、ステークホルダーを理解し、どのようなコミュニケーションをするのか、どのような頻度で行うのかを計画することが重要です。またコミュニケーションはどうしても誤解が起きたりするものです。5Cを理解した上でプロジェクトマネージャーはコミュニケーションを実行することが重要でしょう。
BizLearnではeラーニング「プロジェクトマネジメントのためのコミュニケーション技術」で、プロジェクトマネージャーに必要なコミュニケーションスキルを習得できます。もし、コミュニケーションで今困ってらっしゃる方は一度受講を検討してみてください。
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