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PMP®試験概要改訂|大きな変更点とは?

PMP®試験概要改訂|大きな変更点とは?
BizLearnでは、eラーニング「PMP®試験対策セット」を提供しています。 PMP®資格取得を目指されている方も試験が改訂されるという話を聞いたことがあるかもしれません。試験概要の変更は以前より発表されていましたが新型コロナウィルスの影響もあり、現在PMP®試験は2021年1月2日に改訂されると発表されています。本稿では今回の試験改訂でどのような変更があるのかなどをご紹介します。是非ご参考にしてください。

PMP®はなぜ変更するのか?

PMP®とは米国PMIによるプロジェクトマネジメントの資格です。PMP®は資格取得後も3年後の更新が求められ、継続的な学習が必要なことなどから取得するだけの資格ではなく、実際のプロジェクトマネジメントの現場に準じた資格とも知られています。 PMP®試験は定期的に改訂を行っており、今回の改訂は2015年以来の改訂です。試験内容の変更は大きく2つの場合があります。1つは、PMBOK®ガイドの改訂に伴う変更です。PMBOK®ガイドは4年毎に改訂を行われており、それに伴い試験内容が変更されます。 今回の改訂はPMBOK®ガイドの変更ではなく、試験概要(Examination Content Outline)の変更に伴う改訂です。PMIでは、PMP®を信頼性の高い資格として維持するために、現場のプロジェクトマネジメントの業務に即した内容にするための調査を実施しております。最新トレンドや役割記述調査(RDS)やジョブタスク分析を行った結果、今のプロジェクトマネージャーの役割に即した内容に変更が行われました。 このようにPMP®は、最新トレンドや現場のプロジェクトマネージャーの実情を理解した資格となるため、プロジェクトマネジメントとしての信頼性を確立しています。それでは具体的にどのように変更されたのかご紹介します。

PMP®の変更点

ご紹介したように、今回の変更は試験概要の変更であり、試験内容であるPMBOK®ガイドの変更に伴うものではありません。そのためPMBOK®ガイドは同様の第6版から出題されますが、出題形式の切り口が変わります。それでは具体的にどのように変更になるのかご紹介します。

アジャイル型・ハイブリッド型出題比率が50%

近年のアジャイル型のシステム開発の採用が増加したことを受けて、PMBOK®でも第6版よりアジャイル型に関して取り上げるなど行っていました。しかし、実際の試験内容はどちらかというと予測型プロジェクトマネジメント(ウォーターフォール型)がほとんどでした。今回の変更を受け、出題範囲が従来の予測型プロジェクトマネジメント50%、アジャイル型・ハイブリッド型出題比率が50%になります。 そのため、従来ウォーターフォール型のみに従事していたプロジェクトマネージャーはスクラムなどアジャイル型のプロジェクトマネジメントの学習が必要となります。

ドメインの変更

出題比率の変更

従来は、5つのドメインに定義されており、各試験主題比率は下記のように設定されていました。 1.立ち上げ(Initiating)13% 2.計画(Planning)24% 3.実行(Executing)31% 4.監視・コントロール(Monitoring and Controlling)25% 5.終結(Closing)7% 各ドメインはプロジェクトマネジメントにおける5つのプロセスに伴い、規定されておりました。しかし、今回は全く新しく3つのドメインに変更されました。 1.人(People) 42% 2.プロセス(Process)50% 3.ビジネス環境(Business Environment) 8% これは、ドメインのタスクの性質で分類されたと考えられます。また、ドメインの変更に伴い、タスク内容も調整が行われております。 タスクの変更として大きな点は、タスク数が大幅に減少になっていることです。従来のタスクは42のタスクが設定されていました。しかし、新しいドメインでは35のタスクと大幅に数を減らしています。

イネイブラーの設定

従来のテストではドメイン・タスクごとに活用する知識とツールが設定されていました。しかし、今回の変更でイネイブラーが新たに設定されています。ドメイン、タスク、イネイブラーの定義をご説明します。 ドメインは、プロジェクトマネジメントの実践において欠かせない知識エリアと定義されています。タスクは、ドメイン領域内の各プロジェクトマネージャーの責務です。そして、イネイブラーは、タスクに関連付けられる作業の具体例です。 このような整理は、試験概要をより体系的に理解できるようにするために書式の簡素化を意図して設定されました。

タスク・イネイブラーの追加

新しく設定されたタスク、イネイブラーもあります。イネイブラーは従来のタスクや知識とツールと呼応しているものがあります。しかし、今回新たに設定されたものもあります。ここで新しく追加になった代表的なタスクを以下に紹介します。

人ドメイン

1.タスク:チームリード イネイブラー:サーバントリーダーシップ(例:サーバントリーダーシップの原則 をチームに反映させること) 2.タスク:チームメンバー・ステークホルダーへの適切なトレーニング イネイブラー:トレーニングの成果を測定する 3.タスク:チームビルディング イネイブラー:チームと知識移転を維持する 4.タスク:感情面からの働きかけによるチームパフォーマンスの向上 イネイブラー:パーソナリティ指標を用いて行動を評価する、感情的知性(EQ)を応用して、チームのパフォーマンスを向上させる

プロセスドメイン

1.タスク:ビジネス上の価値を出すための緊急性のあるプロジェクトの実施 イネイブラー: 段階的に価値を提供する機会を評価する、必要に応じてプロジェクトのタスクを細分化し、最小有効製品を見つけるためにチームをサポートします。 2.タスク:スケジュールの計画と管理 イネイブラー:他のプロジェクトや他の業務との調整 3.タスク:適切な手法や実践の決定 イネイブラー:プロジェクトの方法論やアプローチを推奨する、プロジェクトのライフサイクル全体を通して反復型、増分型の実務慣行を使用する 4.タスク:プロジェクト継続のための適切な知識の移管 イネイブラー: 知識移転のためのアプローチの確認

ビジネス環境ドメイン

1.タスク:コンプライアンスの計画と管理 イネイブラー: 段階的に価値を提供する機会を評価する、コンプライアンスカテゴリーの分類、コンプライアンスに対する潜在的な脅威を特定する 2.タスク:プロジェクトのベネフィットと価値の評価と実現 イネイブラー:利益を追跡するための測定システムの整備の確認、価値を実証するために配信オプションを評価する 3.タスク:組織変更のサポート イネイブラー:プロジェクトの方法論やアプローチを推奨する、プロジェクトのライフサイクル全体を通して反復型、増分型の実務慣行を使用する 5.タスク:プロジェクト継続のための適切な知識の移管 イネイブラー: 外部のビジネス環境の変化に応じて、プロジェクトのスコープ/バックログへの影響を評価し、優先順位をつける 多くのタスクが追加になっており、これまでの試験対策にはなかった項目が大幅に増えることになります。

まとめ

このように2021年1月2日には試験改訂が大きく行われる予定になっています。ご紹介したように新たに追加にされる要素もあり、詳細がどのように変わるのかは受験してみないとわからないところがあります。そのため、当社では現状の試験方式の間に合格することをおすすめいたします。現行方式の最終試験日は2020年12月31日です。 BizLearnでは、eラーニング「PMP®試験対策セット」」を提供しています。ぜひ現状の試験方式の対策として活用してください。
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