BizLearnLog

BizLearnLog編集部

徹底解説!基本情報技術者試験2023年制度変更点まとめ

基本情報技術者試験2023年制度変更点まとめ
2023年4月より基本情報技術者試験は通年受験へと変更になり、この変更に伴い試験内容も大きく改定されました。改定前の合格率は20~30%程度でしたが、改定後は50%以上の合格率をキープしており、以前より挑戦しやすい試験になったと言えます。
本記事では、改定後の変更点、新制度に対応をした学習をする際の注意点と合格への近道を徹底解説します。

★LINE友達登録でプレゼント!★

合格のポイントや学習方法が分かる 『基本情報攻略ガイド』 & 今すぐ使える 1,100円OFFクーポン
友だち追加

1.実施方式・採点基準の主な変更点一覧

制度改定前
(2023年度下期試験まで)
制度改定後
(2023年4月以降)
試験回数 年2回 回数制限なし
時期 上期/下期 都合の良い時
試験名 午前問題
午後問題
科目A試験
科目B試験
試験時間 午前:150分
午後:150分
科目A:90分
科目B:100分
解答数/出題数 午前:80問/80問
午後:5問/11問
科目A:60問/60問
科目B:20問/20問
合格基準点

午前:100点満点中60
午後:100点満点中60

科目A1,000点満点中600点
科目B1,000点満点中600

採点方法 素点方式 IRT方式
(問題の難易度ごとに点数が変わる採点方式)
表

1.1.受験回数制限なしでいつでも受験可能に

受験回数が年2回から無制限になったことにより、自分の学習ペースに合わせて受験時期を選ぶことができるので、学習スケジュールが作りやすくなりました!もし不合格になった場合でも、前回の受験日の翌日から起算して30日を超えた日以降を、受験日として指定可能なので、モチベーションを保ちながら再試験に臨むことができます。
また、再申込みは申込済の試験の終了時刻を過ぎたら可能になります。

1.2.採点方法が素点方式からIRT方式へ

基本情報技術者試験は、コンピュータを使用して受験するCBT方式によって行われるため、出題される内容が受験者によって異なります。 その際、1問1点で計算されてしまうと、問題の難易度によって不公平が生まれてしまうため、IRT方式を取り入れることで、不公平さがなくなり平等に合格の基準が引かれるようになりました。
どんな問題が出題されるかは運次第ですが、難しい問題が多く出題された場合も、受験者の正答率によって配点が調整されるので、受験者の能力レベルを判定しやすくなりました。

1.3.試験時間の短縮に伴う問題数の変更

科目A試験(旧:午前問題)については、試験時間が150分→90分に短縮、解答数が80問→60問に減少しますが、出題範囲に大きな変更点はないため、今まで通りの学習を進めれば問題ありません。 しかし、科目B試験(旧:午後問題)については、試験時間が150分→100分に短縮、解答数が5問→20問に増加と出題形式・出題範囲に大きな変更がありますので、次の章で詳しく説明をしていきます。
バナー

2.科目B試験(旧:午後問題)の大きな変更点

基本情報技術者試験の中でも特に難易度の高い科目B試験。今回この科目B試験の出題形式、出題範囲が大きく変更されました。
変更前 変更後
午後問題 試験時間:150分
出題形式:大問
出題数:11問
回答数:5問
※選択問題あり
科目B試験 試験時間:100分
出題形式:小問
出題数:20問
回答数:20問
※選択問題なし(全問必須)

2.1.出題形式が大問から小問に変更

科目B試験の出題形式については、試験時間が減り、解答数が増える形となりました。 一見、試験の難易度が上がるように見えますが、注目すべき点は問題の出題形式が大問(長文問題)から小問に変わるということです。
また、今まで午後試験は必須問題と選択問題の2種類で構成されていましたが、科目B試験では選択問題が廃止され、全問必須解答になりました。
ポイント

午後問題が難関と呼ばれる理由は大問(長文問題)にありました。今までこの長文問題に悩まされた方も多いのではないでしょうか?この長文問題が科目B試験では小問に変更されたことで、試験の難易度は下がることが想定されますが、問題数は多くなる為時間配分の調整が必要です。

2.2.科目B試験の出題範囲が限定的に

新制度に改定後、これまで選択問題として出題されていたプログラム言語(C言語、Java、Python、アセンブラ言語、表計算)が廃止されました。 プログラム言語は「データ構造及びアルゴリズム(疑似言語)」に統合され、出題範囲は「情報セキュリティ」と「データ構造及びアルゴリズム(疑似言語)」の2つを中心に構成された内容へと変更されました。出題割合としては、「アルゴリズムとプログラミング」8割(16問)、「情報セキュリティ」2割(4問)になるとされています。
ポイント

出題範囲が限定的になり出題項目が明確化された一方、選択問題が廃止されたことで自分の得意分野での点数稼ぎができなくなりました。アルゴリズムや情報セキュリティ、プログラムが苦手な方はより一層の学習が必要になります。

2.3.新制度対応問題をサンプルで確認しよう

科目B(旧:午後試験)の出題範囲、出題形式が大きく変更されるにあたり、IPAは科目B試験のサンプル問題を公開しています。
▼基本情報技術者試験 科目Bサンプル問題(6問)
【問題】・【解答】
(出典:情報セキュリティマネジメント試験 科目B試験サンプル問題)
また、IPAより2022年12月26日にサンプル問題のセットが公開されました。
▼基本情報技術者試験(科目A試験)サンプル問題(60問)セット
【問題】
【解答】
▼基本情報技術者試験(科目B試験)サンプル問題(20問)セット
【問題】
【解答】
(出典:基本情報技術者試験(科目A試験) サンプル問題セット)
(出典:基本情報技術者試験(科目B試験) サンプル問題セット)
New
IPAより2023年7月6日に試験問題の一部が公開されました。
▼基本情報技術者試験(科目A試験) 令和5年度公開問題(20問)
※実際の試験は60問で構成されますが、そのうちの20問が公開されています
【問題】
【解答】
▼基本情報技術者試験(科目B試験) 令和5年度公開問題(6問)
※実際の試験は20問で構成されますが、そのうちの6問が公開されています
【問題】
【解答】
(出展:令和5年度 基本情報技術者試験 科目 A 公開問題)
(出展:令和5年度 基本情報技術者試験 科目 B 公開問題)
また、当社で販売している基本情報技術者試験対策講座は、この新制度にも対応をしており 科目B試験においてもサンプル問題の他、過去の基本情報技術者試験の傾向から新制度に合わせた予想問題で、学習することができます。
バナー

3.合格にグッと近づく「科目A免除(旧:午前免除)制度」

科目A免除制度とは、試験を開催するIPAに認定された講座などを事前に受講し、 科目A免除修了試験に合格することによって本試験である基本情報技術者試験の科目A試験が1年間免除されるという制度です。この制度をうまく活用することによって合格にグッと近づきます。

3.1.基本情報技術者試験の合格率推移

 数年前までの基本情報技術者試験の合格率は約2030%で難易度が高いと言われる資格でしたが、2020年秋期のCBT 試験への移行や20234月の制度改正により合格率が上がってきています。
合格率推移グラフ

 

2023年の制度改正後は合格率50%前後をキープしているため、新制度によって基本情報技術者に合格しやすくなったと言えます。

3.2.合格基準は以前と変わらず6割

基本情報技術者試験の合格基準はこれまでと変わらず、科目AB試験ともに6割以上で合格となります。

科目ABの各試験ともに1,000点満点中600点以上を獲得することが必要で、仮に科目A試験で1,000点満点を獲得したとしても、試験B試験が600点を下回った場合は不合格になってしまうので、両方の科目で基準点を満たす必要があります。

科目A免除制度を利用して、科目ABの勉強時期を分けることで、それぞれの勉強に注力することが合格への近道です。

3.3.科目A免除修了試験の開催時期と変更点

科目A免除修了試験は今まで通り、年4回(夏期:6月・7月、冬期:12月・1月)実施されます。試験時間や問題数は科目A試験に準じた内容へと変更されます。 改定前の午前試験免除制度では、合格者(修了認定者)の午前試験の免除期間は1年間、本試験の受験回数は最大2回でしたが、 改定後の科目A試験免除制度では、免除期間1年間の中で、本試験の受験回数制限がなくなったので、何度でも科目A試験なしで本試験を受験することが可能になりました。通常受験に比べて合格のチャンスが格段に増えるので、科目A試験免除制度を使わない手はありません!

3.4.科目A免除制度のメリット

通常受験の場合、科目A試験と科目B試験が同日に実施されるため、科目Aの基礎問題と科目Bの応用問題に向けた学習を同時並行で行う必要があります。なかなかハードな学習が必要になるため、効率よく学習を進めたい方には科目A免除制度の活用がおすすめです。
メリット1

科目A免除制度を利用して科目A免除修了試験に合格すれば、1年間は難易度が高い科目B試験の学習だけに注力できます。

メリット2

受験回数の制限解除により、免除期間1年間の中なら何度でも科目A試験なしで科目B試験を受験できるので、合格のチャンスがかなり多くなります。

メリット3

学習の進め方に関しても、基礎的な部分がしっかり身についてから応用問題に進めるので、学習スケジュールが立てやすく、効率的に学ぶことができます。

4.まとめ

制度改定により、基本情報技術者試験は大きく変更されました。
  • 本試験は通年受験可能で、何度でもチャレンジ可能
  • 試験名がそれぞれ午前問題→「科目A試験」、午後問題→「科目B試験」へ変更
  • 試験時間は、科目A試験が150分→90分、科目B試験が150分→100分へと短縮
  • 問題解答数は、科目A試験が80問→60問、科目B試験が5問→20問になり全問必須解答に
  • 科目B試験の出題形式が大問→小問に
  • 科目B試験の出題範囲がアルゴリズム・プログラミングを中心とした構成に
  • 本情報技術者試験の合格には科目A免除制度を活用すべき
これまでと違い、短い試験時間の中で多くの問題数を解答しなければならないので時間配分の工夫が重要になってきます。 以前は、午後試験で苦手な分野があっても選択問題で得点をカバーできましたが、科目B試験では、アルゴリズム、プログラミング、情報セキュリティ分野の対策が必須となります。
まずは、科目A免除制度を利用して科目A試験に向けた対策で基礎知識を固め、合格後に科目B試験に向けた対策に力を入れましょう。
科目A免除制度を利用する場合、IPAが認定しているeラーニングを修了していることが前提となっております。当社のeラーニングはこの科目A免除制度に対応をしているため、是非当社のeラーニングを活用して基本情報技術者試験の合格切符をつかみましょう。 最後に当社で提供している新制度に対応した講座の特長をご紹介します。
  • 新制度に対応した講座で学習ができる
  • 科目A免除制度を使用できる
  • 受講中なんどでも専任チュータに学習の質問・相談ができる
是非当社のeラーニングを活用して基本情報技術者試験に合格しましょう。
バナー
基本情報技術者試験・プロジェクトマネジメントなどビジネスに役立つ記事を公開中!

ロゴ:BizLearn

BizLearnLog編集部

PMP(R)や基本情報技術者試験に関する役立つ情報などを配信中!

BizLearn では自社開発のビジネススキルに役立つ講座を販売しております。