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2024年度版おすすめプログラミング言語

2024年度版おすすめプログラミング言語

エンジニアの需要は年々増えてきています。エンジニア関連の求人倍率は、2024年時点で3.19倍と一般の求人市場を大きく上回っており、企業はエンジニアの確保に苦戦しています。特に、求人が多いのはすでにエンジニアとしての経験を持つ、転職者です。未経験からエンジニアを目指す場合にはある程度の知識を持っていることが重要となります。

プログラミング言語にはそれぞれ得意分野があり、また学習難易度も異なります。このブログでは、PythonやJavaといった人気言語から、C++やHTML、CSSといった特定用途向けの言語まで、8つの代表的な言語についてその特長や用途、難易度を詳しく解説します。各言語が活用される場面や、それに関連する仕事についてもご紹介しますので、学びたい言語やキャリアの参考にしてください。

【HTML】Webページの構造を定義するWebの基礎言語

用途:Webページの構築(構造とコンテンツの記述)
特長:Webページの基本構造を定義するマークアップ言語。必須の基礎技術として学習が推奨される。
難易度:★☆☆☆☆(易しい)
使える場面・仕事:フロントエンドエンジニア、Webデザイナー

HTML(HyperText Markup Language)は、Webページの基本的な骨組みを構築するための言語で、すべてのWebページの基礎となるマークアップを記述するのに使用されます。HTMLのタグを使って見出しや段落、画像やリンクを配置し、Webページの全体構造を定義します。CSSやJavaScriptと組み合わせることで、さらに豊かなWeb体験が作り出せます。

【CSS】Webページのデザインとレイアウトを装飾するスタイルシート

用途:Webページのスタイル設定(デザインとレイアウト)
特長:Webページの見た目を装飾するカスケーディングスタイルシートで、デザインやレスポンシブ対応に欠かせない。
難易度:★☆☆☆☆(易しい)
使える場面・仕事:Webデザイナー、フロントエンドエンジニア

CSS(Cascading Style Sheets)は、Webページのデザインやレイアウトを指定するための言語です。HTMLで定義したページ構造にスタイルを適用し、文字サイズや色、レイアウトなどを変更して、見やすく美しいページを作り出します。また、レスポンシブデザインを通じてさまざまなデバイスでも表示が最適化されるように設定できます。

【JavaScript】Webフロントエンドからサーバーサイドまで支える万能言語

用途:Web開発(特にフロントエンド)、サーバーサイド(Node.js)、モバイルアプリ(React Native)
特長:クライアントサイドで動作するため、即時実行が可能。Webページの動的なコンテンツや操作が得意。サーバーサイドにも使える。
難易度:★★☆☆☆(中級)
使える場面・仕事:Webフロントエンドエンジニア、フルスタックエンジニア、モバイルアプリ開発者

JavaScriptは、Webページの動的な操作や、インタラクティブなユーザーエクスペリエンスを作り出すために不可欠な言語です。例えば、ボタンをクリックすると新しい内容が表示されたり、ユーザー入力に応じてページ内容が更新されたりする動作はJavaScriptで実装されています。また、Node.jsによってサーバーサイド開発も可能となり、フロントエンドとバックエンドを1つの言語で開発する「フルスタック」な構成も実現可能です。

【Python】人工知能やデータサイエンス、Web開発にも強い汎用的な言語

用途:データサイエンス、AI・機械学習、Web開発、自動化、スクレイピング、ゲーム開発
特長:シンプルでコードが直感的、初心者にとても優しい言語。幅広いライブラリやフレームワークが充実し、AI・データ解析に適している。
難易度:★☆☆☆☆(易しい)
使える場面・仕事:データサイエンティスト、AIエンジニア、Webバックエンド開発者、ソフトウェアエンジニア

Pythonはそのシンプルな構文と高い可読性で有名で、初学者にとっても扱いやすい言語です。特にAIやデータサイエンスの分野で広く使われており、ライブラリ(例:Pandas、NumPy、TensorFlow)のおかげで複雑なデータ処理や機械学習モデルの構築が比較的簡単に行えます。また、Web開発でもDjangoやFlaskなどのフレームワークが豊富で、バックエンド開発の分野でも人気があります。Pythonはシンプルな構文でありながら多様な用途に対応できる汎用性の高い言語です。

 

【Java】Androidアプリやエンタープライズ開発で活躍する汎用オブジェクト指向言語

用途:Web・モバイルアプリ(特にAndroid)、エンタープライズアプリケーション、ゲーム開発
特長:「Write Once, Run Anywhere」理念に基づき、プラットフォームに依存しない汎用性がある。オブジェクト指向がしっかりしており、大規模プロジェクトに適している。
難易度:★★★☆☆(中級)
使える場面・仕事:Androidアプリ開発者、エンタープライズシステムエンジニア、サーバーサイド開発者

Javaは、大規模なシステム開発に向いているオブジェクト指向言語で、特にAndroidアプリ開発やエンタープライズシステム(企業向けのシステム)で幅広く使用されています。Javaの特長は、プラットフォームに依存しないため、さまざまな環境で同じコードが動作する点です。システムの安定性と信頼性が求められる金融システムなどでも採用されており、将来的な保守性も考慮されやすい言語です。

【C#】ゲームやWindowsアプリ開発に最適なオブジェクト指向言語

用途:ゲーム開発(Unity)、デスクトップアプリ、Webアプリ(ASP.NET)
特長:Microsoftが開発したオブジェクト指向言語で、Windows環境との親和性が高い。Unityによりゲーム開発にも活用される。
難易度:★★★☆☆(中級)
使える場面・仕事:ゲーム開発者、Windowsアプリ開発者、エンタープライズアプリケーションエンジニア

C#はMicrosoftが開発した言語で、Windowsアプリケーションの開発に最適化されています。特にUnityというゲームエンジンと組み合わせて使用されることが多く、ゲーム開発の現場でも広く使用されています。ASP.NETフレームワークを用いたWeb開発にも対応しており、エンタープライズ向けのソフトウェア開発においてもその堅牢性が評価されています。

【C言語】OSや組み込みシステムの開発に欠かせない基本言語

用途:システムプログラミング、組み込みシステム、OS・デバイスドライバ開発
特長:ハードウェアに近いレベルで制御可能な低水準言語。メモリ管理が必要で実行速度が非常に速い。
難易度:★★★★☆(難しい)
使える場面・仕事:組み込みシステムエンジニア、OS開発者、ドライバ開発者

C言語はハードウェアに近い操作が可能なため、組み込みシステムやオペレーティングシステム(OS)の開発に使用される低水準言語です。効率的なメモリ管理が可能で、機械に直接指示を出せるため、コンピュータやデバイスの動作を最適化するシステム開発に最適です。難易度は高いものの、エンジニアとしてのスキルアップを目指す方には挑戦する価値がある言語です。

【C++】高速処理とリアルタイムシステムに強い拡張性の高い言語

用途:ゲーム開発、システムプログラミング、リアルタイム処理(金融、工業制御)
特長:C言語にオブジェクト指向を取り入れ、パフォーマンスが求められる場面に適している。
難易度:★★★★☆(難しい)
使える場面・仕事:ゲームエンジニア、システムソフトウェアエンジニア、金融エンジニア

C++は、C言語にオブジェクト指向の機能を追加した言語で、高速な処理を求められる場面でその威力を発揮します。金融システムや工業制御、ゲームなど、リアルタイムでのデータ処理が必要なシステムに多く使われています。複雑なメモリ管理が必要で、学習難易度は高めですが、スキルを身につけるとシステム開発の分野で大きな武器となります。

まとめ

プログラミング言語にはそれぞれの得意分野や学習難易度がありますが、学ぶべき言語は自分が目指すキャリアや興味に合わせて選ぶことが重要です。たとえば、PythonやHTML/CSSはシンプルな構文と豊富なライブラリが整備されているため、初心者にも学びやすく、特にAIやデータサイエンス、Web開発を目指す方に最適です。

また、システム開発や組み込みシステムに興味がある方には、ハードウェアに近い操作が可能なC言語やパフォーマンスに優れたC++の学習が推奨されます。これらは金融システムや工業制御、OSやデバイスドライバの開発で欠かせない言語です。

さらに、ゲーム開発を目指す場合、Unityと組み合わせて使われるC#や、リアルタイム処理と高性能が求められるC++が特に有用です。C#はWindowsプラットフォームでのアプリ開発にも適しており、ゲーム開発環境の一つであるUnityを活用することで、2D・3Dのゲームが効率的に作れます。また、C++は多くのゲームエンジンに採用され、複雑な物理演算やリアルな3D表現にも対応できるため、より高度なゲーム開発を目指す場合には必要なスキルとなります。

自分の目指す分野とキャリアに応じて、必要な言語とスキルを選択し、まずは一つずつしっかりと学習することが成功への第一歩となります。