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PMP®試験の難易度は?合格率や試験対策についても解説

PMP®の難易度とは、PMP®試験の合格率や受験者の条件に基づく合格しやすさの度合いのことを意味します。
プロジェクトマネジメントの資格であり、世界共通の資格のPMP®保有者は国内でも増加傾向で注目を集めています。本稿では、PMP®を初めて受験する人やその資格更新のために勉強する人向けにPMP®の難易度についてわかりやすく解説します。ぜひご参考にしてください。
プロジェクトマネジメントの資格であり、世界共通の資格のPMP®保有者は国内でも増加傾向で注目を集めています。本稿では、PMP®を初めて受験する人やその資格更新のために勉強する人向けにPMP®の難易度についてわかりやすく解説します。ぜひご参考にしてください。
1. PMP®資格とは?
PMP®とは、「プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル(Project Management Professional)」の略であり、米国プロジェクトマネジメント協会PMIが運営している国際資格です。現在全世界で130万人を超えるPMP®有資格者が存在しており、プロジェクトマネジメントのグローバルスタンダードの資格としても知られています。また、資格取得後に3年毎の更新が必要であり、継続的な学習が必要であるため信頼度も高く、実用的です。
1.1 取得のメリット
PMP®資格の取得メリットは、大きく3点あります。
1点目:スキルアップです。プロジェクトマネジメントの知識を概念的に理解できるようになるため、秩序だった仕事の進め方が身につきます。その結果、通常のプロジェクトマネジメント業務の効率化にも繋がります。
2点目:キャリアップです。自身のプロジェクトマネジメントスキルの証明になるため、転職などのキャリアアップに繋がります。
3点目:ネットワークです。PMP®の学習をすすめる中で、同業種の人と知り合える事によるネットワーク形成に効果的です。
2. PMP®試験について
それでは具体的にPMP®試験の概要に関してご紹介します。
2.1 受験資格
PMP®試験は受験資格が厳しいことでも有名な資格です。PMP®試験は現場のプロジェクトに即した資格になっており、実務経験が必須となっています。受験資格のために必要な実務経験時間は、最終学歴により大きく異なりますが、下記のようになります。
受験資格 高卒の場合:最低5年以上 7500時間以上のプロジェクトマネジメント実績 +35時間の公式研修
大卒の場合:最低3年以上 4500時間以上のプロジェクトマネジメント実績 +35時間の公式研修
※プロジェクトマネジメント経験は直近8年以内に限る。
プロジェクトマネジメント経験は直近8年以内に限ります。
また、実務経験に加えて、PMI支部やPMI認定教育プロバイダー(R.E.P.)、大学の授業、会社のプログラムや通信教育会社が提供するプロジェクトマネジメントに関する公式な教育研修を事前に35時間以上受講する必要があります。
※引用元:PMI® 試験・資格について|一般社団法人 PMI日本支部
大卒の場合:最低3年以上 4500時間以上のプロジェクトマネジメント実績 +35時間の公式研修
※プロジェクトマネジメント経験は直近8年以内に限る。
また、実務経験に加えて、PMI支部やPMI認定教育プロバイダー(R.E.P.)、大学の授業、会社のプログラムや通信教育会社が提供するプロジェクトマネジメントに関する公式な教育研修を事前に35時間以上受講する必要があります。
※引用元:PMI® 試験・資格について|一般社団法人 PMI日本支部
2.2 試験概要
PMP®の試験は、全180問 230分の試験で、所定の試験会場にてパソコンで受験もしくはオンライン受験となります。全180問のうち5問がダミー問題であり、実際に採点されるのは175問だけです。しかし、ダミー問題はアトランダムに配置されているため、どれがダミー問題かは特定できません。
2.3 受験料・更新料
受験料はPMI®会員になるかならないかによって異なります。
受験料
PMI®会員:405USD(約59,130円)
PMI®非会員:655USD(約95,630円)
※PMI®会員年間費:139USD(約20,294円)
また、PMP®試験はご紹介したように、3年毎の更新が求められ更新料もかかります。
更新料
PMI会員:60USD(日本円8,760円)
PMI非会員:150USD(日本円21,900円)
※日本円ドル換算は、2025年5月12日現在
※受験料・更新料は2025年5月現在時点になります。
受験料
PMI®会員:405USD(約59,130円)
PMI®非会員:655USD(約95,630円)
※PMI®会員年間費:139USD(約20,294円)
また、PMP®試験はご紹介したように、3年毎の更新が求められ更新料もかかります。
更新料
PMI会員:60USD(日本円8,760円)
PMI非会員:150USD(日本円21,900円)
※日本円ドル換算は、2025年5月12日現在
※受験料・更新料は2025年5月現在時点になります。
2.4 試験内容
PMP®の試験は、プロジェクトマネジメントの知識体系がまとめられているPMBOK®に準じて試験が作成されます。PMBOK®では、12の原則、8つのパフォーマンス領域が規定されています。その知識体系を冊子としたのがPMBOK®ガイドです。基本的には英語でまとめられていますが、日本語も出版されています。
12の原則
スチュワードシップ/チーム/ステークホルダー/価値/システム思考/リーダーシップ/テーラリング/品質/複雑さ/リスク/適応力と回復力/変革
8つのパフォーマンス領域
12の原則
スチュワードシップ/チーム/ステークホルダー/価値/システム思考/リーダーシップ/テーラリング/品質/複雑さ/リスク/適応力と回復力/変革
8つのパフォーマンス領域
ステークホルダー/チーム/開発アプローチとライフサイクル/計画/プロジェクト作業/デリバリー/測定/不確かさ
2.5 出題内容
PMP®の試験範囲は、Exam Content Outline(試験概要)、通称ECOで規定されており、プロセスに合わせた3つのドメインが規定されており、それぞれのドメインごとに出題比率が決められています。
3つのドメイン
1. 人(People)42%
2. プロセス(Process)50%
3. ビジネス環境(Business Environment) 8%
出題は、英語と日本語併記、多肢選択式で、複数選択やマッチング問題、穴埋め問題などが組み合わさって出題されます。
※引用元:PMI® 試験・資格について|一般社団法人 PMI日本支部
3つのドメイン
1. 人(People)42%
2. プロセス(Process)50%
3. ビジネス環境(Business Environment) 8%
出題は、英語と日本語併記、多肢選択式で、複数選択やマッチング問題、穴埋め問題などが組み合わさって出題されます。
※引用元:PMI® 試験・資格について|一般社団法人 PMI日本支部
3. 合格率から読み解くPMP®試験の難易度
ここでは、具体的に合格率を読み解きながら、PMP®試験の難易度を検証したいと思います。
3.1 PMP®試験の合格基準
ご紹介したように、PMP®試験問題は全180問ですが、採点されるのは175問です。
3.2 PMP®試験の合格率と難易度
PMP®の合格率は正式には公表されていません。
しかし、一般的には合格率は約60%程度といわれており、合格率から判断すると難易度はやや高めといわれています。
しかし、一般的には合格率は約60%程度といわれており、合格率から判断すると難易度はやや高めといわれています。
4. PMP®試験の難易度が高い理由
なぜPMP®試験の難易度が高いと言われているのでしょうか。
4.1 知識や実務経験が豊富な受験者が多いため
先述の通り、PMP®は受験条件として実務経験が設けられているため、当然ながら受験者はそもそも知識や実務経験が豊富であることが多いです。一般的な試験と比較すると、受験者のレベルがハイレベルのため難易度も高いとされています。
☆講座紹介
以下、マネジメント経験が少ない人へおすすめのオンライン講座です。
「実践的プロジェクトマネジメント再入門」は、物語形式でプロジェクトマネジャーの役割を模擬体験することができます。
学習画面イメージ
☆講座紹介
以下、マネジメント経験が少ない人へおすすめのオンライン講座です。
「実践的プロジェクトマネジメント再入門」は、物語形式でプロジェクトマネジャーの役割を模擬体験することができます。

学習画面イメージ
4.2 ダミー問題があるため
全180問中5問は採点されないダミー問題が配分されています。ダミー問題は、PMP®試験の評価のために活用されると言われています。しかし、このダミー問題はアトランダムに設定されているため、見抜くことが難しく、実際の試験では制限時間内に180問全て回答することが必要です。
5. 受験者別PMP®試験の難易度
実務経験によりPMP®試験の難易度は大きく変わるようです。
5.1 実務経験が少ない場合
プロジェクトマネジメントの実務経験があっても、その範囲がせまい場合、全般的な予備知識がない状態から学習を始める必要があるため、より難しくなると言われています。また、独学での学習を進めている場合も、全般的な予備知識のなさやポイントの把握が難しいため、難易度は高くなるとされています。
5.2 プロジェクトマネジメント経験が豊富にある場合
PMP®は実務に沿った試験になることを目指しているため、プロジェクトマネジメント経験が豊富な場合の方が、学習理解がより進み有利と考えられます。しかし、ブランクがあり、また経験が少ない場合には難易度が上がる可能性があります。受験資格は8年以内の実務経験となっていますが、なるべく早く受験することがおすすめです。
一方で、経験が逆にじゃまになるケースもあります。例えば、PMI®は米国法人となっているため、日本の現場の慣行にマッチしないケースもあります。このように実務経験者の場合もしっかり学習が必要です。
一方で、経験が逆にじゃまになるケースもあります。例えば、PMI®は米国法人となっているため、日本の現場の慣行にマッチしないケースもあります。このように実務経験者の場合もしっかり学習が必要です。
6. PMP®試験対策
それでは具体的にPMP®試験対策の方法をご紹介します。
6.1 PMBOK®を使用する
まずは、PMBOK®の学習が欠かせません。PMBOK®とは、PMIが発行したプロジェクトマネジメントに関しての手法、ナレッジ、事例がまとめられたものであり、PMBOK®ガイドとして発行されています。PMP ®試験は、PMBOKが規定する12の原則、8つのパフォーマンス領域より出題されます。そのため、PMBOK®の内容をしっかり理解することが大前提になります。
6.2 問題集や模試を使用する
PMP®試験は、暗記問題だけでなく、論理問題や計算問題など多くの形式が出題されます。このような形式に慣れるためにも、問題集や模試を実際に解いてみることで問題形式に慣れるとともに、自身が苦手な箇所を把握することに活用しましょう。間違えた問題に関しては、なぜ間違えたのかなどを把握し、PMBOK®などで時間をかけて復習しましょう。
6.3 PMI®主催の研修やセミナーを利用する
PMI®主催の研修やセミナーを活用することもおすすめです。PMI®の会員になることにより、PMI®会員限定のトレーニングやセミナーに参加でき、会員同士での情報共有が行うことができるようです。また、PMI®会員になると受験費用や更新費用も会員価格です。